
外に出るわけではないのに、外部の人と会うわけでもないのにオフィスでもきちんとした靴を履き続ける。
それって、そんなに大切なことなのでしょうか?
靴は少なからず足を締め付けますし、むくみが出やすい女性の場合は夕方を過ぎると非常に辛いものです。さらにこれからの夏場、男女問わずムレやニオイが気になる人は多いのではないでしょうか。
そんなストレスを感じながら仕事をするのが本当に良いのかどうか?
そんな意識から近年は、オフィス内ではスリッパやサンダルに履き替えることが珍しくなくなっているようです。
また、オフィス用のスリッパやサンダルにもトレンドがあるようですので、ご紹介します。
この音声コンテンツは、そしきlabに掲載された記事の文脈をAIが読み取り、独自に対話を重ねて構成したものです。文章の単なる読み上げではなく、内容の流れや意図を汲み取った自然な音声体験をお届けします。
※AIで作成しているため、読み上げ内容に一部誤りや不自然な表現が含まれる場合があります。
オフィスサンダル、8割が「アリ」
外出先ではきっちりと靴を履いて出かけ、社内ではスリッパやサンダルなどの「社内履き」に変える。
そんなオフィスでの過ごし方は「アリ」か「ナシ」か?
マイナビさまのアンケート調査では、このような結果が出ています。

(出所:マイナビニュース「サラリーマンは「オフィスサンダル」が当たり前? 読者に聞いた」) https://news.mynavi.jp/article/20190103-743686/
8割近くのサラリーマンが「アリ」と回答しています。
では、実際にスリッパやサンダルを利用しているか?となると、回答は下のようになっています。

(出所:マイナビニュース「サラリーマンは「オフィスサンダル」が当たり前? 読者に聞いた」) https://news.mynavi.jp/article/20190103-743686/
全体の5割以上が利用していますが、社内履きが「アリ」とする声に比べれば少ないようです。
オフィスでの履き替えにはメリットも
マイナビさまのこの調査では、少数派といえ、オフィスでのスリッパやサンダルの履き替えについて、特に男性社員に対してはこのような意見があったそうです。*1
「会社なのにみっともない」(40歳/営業関連)
「歩くとペタペタして嫌」(45歳/事務関連)
「スーツに合わない、不自然」(44歳/専門サービス)
「デザインがダサい」(24歳/公共サービス関連)
「可愛くない」(29歳/専業主婦)
「会社の品位を損ねる気がする」(44歳/事務関連)
ただ、実用性が勝るのは珍しいことではありません。
筆者がTBSに勤めていたときの報道局では、特に夜勤帯で外に出る可能性が極めて少ないデスクや編集長のサンダル履きは珍しいことではありませんでしたし、なんならジーンズ姿など私服で泊まりデスクの業務をする人もいました。クリーニングの手間が省けます。
むしろ足元に踏み竹を置き、ツボ押しに励む人もいたくらいです。
筆者も泊まり勤務をやっていたときは、座っている時間は靴を脱いでいました。ちょっとコピーを取りに行く、その程度のことなら裸足で歩いていました。日中ずっとパンプスで締め付けられた足を解放するだけで、夜の勤務に向けたリフレッシュができるものです。
また、筆者が見たある人材派遣企業のオフィスでは原則、土足禁止にしていました。土足可能な場所に会議室を設けて来客を迎え、それ以外のスペースでは靴下で過ごしているという形です。
清掃の手間も省けて、むしろ良いかもしれません。雨の日などには外出から戻った靴でオフィスの床を濡らさずに済むことでしょう。
新型コロナで見えた「はたらく時の理想の服装」
また、新型コロナのパンデミックで働き方に対する考えは変わっているのではないかと思います。
アメリカのあるメディアで、ある企業のプロジェクトチームが「テレワークしているときの格好で出社してみよう」と面白い試みをしたところ、上にはパリッとしたシャツをきていますが、下半身は全員が半ズボンにスリッパという格好だった、という記事を見たことがあります。
海外に限らず、テレワーク中はそういう格好だったという人は少なくはないのでしょうか。
リモート会議の時だけ上着を羽織る、そんな人も多かったことでしょう。
オフィスで履きものを変えるのも同じではないかと筆者は思ったりしています。誰に対してだらしないのか、誰に対して失礼なのか?そこはきちんと考える必要がありそうです。
女性に対してヒールの靴を求めることに反対する「KuToo」運動が巻き起こったように、「暗黙のルール」という、合理的な根拠の薄い縛りのせいで社員が働きにくくなるのは本末転倒なのかもしれません。
「靴と腕時計に、ビジネスパーソンの品格は現れる」
筆者も若い頃はそう思っていて、多少値が張っても靴と腕時計にはこだわっていました。
もちろん良い時計や靴を持つことが無駄だとは思いません。自分のモチベーションを上げてくれる道具になるからです。
ただ、その考えや感覚を人に押し付けるのは確かに違うよな、と思います。
社内履き用のスリッパやサンダルも進化している
また、「スリッパ」「サンダル」と聞くと「小汚い」「だらしいない」と思ってしまう人もいるかもしれませんが、最近のオフィス履きはデザインも変化し、なおかつ機能性を持つようになっています。
具体的に見ていきましょう。
冒頭にご紹介したマイナビの調査では、以下のタイプが人気になっているようです。

(出所:マイナビニュース「サラリーマンは「オフィスサンダル」が当たり前? 読者に聞いた」) https://news.mynavi.jp/article/20190103-743686/
クロックスタイプと、つま先が出るサンダルタイプに票が集まっています。
そのほか女性の間ではナースサンダルのような形のもの、といった意見もあったそうです。
どのようなタイプにするかは、自分が一番楽なものでいいのではないかと思います。ただ、靴との履き替えが多い人の場合は、脱ぎにくいものは面倒に感じてしまうかもしれません。
また近年は、履くことでトレーニングやマッサージ効果のあるタイプのスリッパもあります。
座り仕事が多い人の場合、こうしたものを取り入れてみるのも良いかもしれません。
オフィス履きを使うことは、少しでも快適な状態で、気をとらわれずに済む方法として筆者も「アリ」だと考えます。
きちんとするときはする、くつろぐ時はくつろぐ。
そんなメリハリは大事なのではないでしょうか。
この記事を書いた人

清水 沙矢香
2002年京都大学理学部卒業後、TBSに主に報道記者として勤務。社会部記者として事件・事故、テクノロジー、経済部記者として各種市場・産業など幅広く取材、その後フリー。取材経験や各種統計の分析を元に多数メディアや経済誌に寄稿中。
資料一覧
*1 マイナビニュース「サラリーマンは「オフィスサンダル」が当たり前? 読者に聞いた」
https://news.mynavi.jp/article/20190103-743686/
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