厚生労働省の採用支援サイトとは? 企業が知っておきたい活用ポイント

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」は、さまざまな観点から職業情報を「見える化」し、求職者の就職活動や企業の採用活動を支援するWebサイトです。

同サイトは多様なコンテンツで構成されており、企業向け支援ツールも格納されています。

それらを手掛かりに、企業が「適性」という観点から人材について検討する可能性を探り、採用設計のヒントやミスマッチ軽減につながり得る取り組みを紹介します。

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「job tag」とは

まず、「job tag」の概要をみていきましょう。

「job tag」でできること

「job tag」は、厚生労働省による職業情報提供サイトで、以下のような観点で職業情報を可視化し、就職活動や企業の採用活動を支援しています。*1

  • 「ジョブ」:職業、仕事
  • 「タスク」:仕事の内容を細かく分解したもの、作業
  • 「スキル」:仕事をするのに必要な技術・技能

たとえば、まだ就業経験のない人や再就職先を探している人が、どんな職業があるのかいろいろな切り口から探したり、その職業ではどんな仕事内容・作業が一般的に行われ、どんなスキルや知識を持った方が働いているのか調べたりすることができます。  

また、学生のキャリア形成を支援する人、求職者への職業相談・職業紹介を行う人、企業内の人材活用に取り組む人が活用できるさまざまな機能も搭載されています。 

企業が活用できること

「job tag」には、企業が以下の用途で使うための機能が備わっています。*2

(1)人材の採用
応募者が集まる求人票を作成したい場合や、応募者に分かりやすく業務を説明したい場合に利用できる機能が多数あります。

(2)社員の能力開発/社員のキャリア支援
事業に必要な能力の開発を行いたい場合や、社員のキャリア形成に向けた支援をしたい場合などに使える、さまざまな機能があります。

(3)職務の見える化
職務を整理したい場合や、外部労働市場に即した評価項目を作成したい場合などに利用できる機能です。

次に、上のそれぞれの機能について具体的にみていきましょう。

人材の採用

人材採用の際には、job tag のどのような機能が使えるのでしょうか。

人材採用に役立つさまざまな機能

人材採用に関しては、表1のような活用ができます。*3

表1 採用に関するjob tag の有益な活用法

出所)厚生労働省「企業における「job tag」活用のすすめ」p.2
https://sgteprdstaplog01.blob.core.windows.net/web-app-contents/howto/v6.0/%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%80%8Cjob%20tag%E3%80%8D%E6%B4%BB%E7%94%A8%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81.pdf

活用方法について、より詳しくみていきましょう。*2

(1)採用活動の進め方
「求人ガイド」を使って、以下のことができます。

  • 採用活動の流れと注意事項を確認する
  • 採用計画や求人要件などを整理する

(2)求人票の作成
求人票作成にあたっては、以下のような機能が利用できます。

  • 「人材採用支援」では、500以上の職業情報を基に、求人要件(仕事内容、必要なスキルや知識など)を明確化することができます。
  • 「求職者と求人企業のためのITリテラシーの目安」を活用すれば、さまざまな業界・業種で必要と想定される汎用的・共通的なIT活用スキルの目安を確認することができます。
  • 「労働法の基礎知識」によって、労働法の基礎的な知識を確認することができます。
  • 「全国最低賃金一覧」によって、求人したい地域の最低労働賃金を確認することができます。

(3)求職者・応募者への自社の職業の説明
以下の3種類の検索機能を使って、募集する職業などを検索し、職業の解説や動画を活用して、自社の仕事を紹介することができます。

  • フリーワードで検索
  • 職種カテゴリーで検索
  • 職業分類(厚生労働省編職業分類)で検索

(4)応募者への特定の業種・職種の説明
「事務の仕事」「営業の仕事」など、さまざまな業種・職種毎に、詳しく説明するための情報を得ることができます。

「人材採用要件整理」

以上の中から、求人票の作成をサポートする「人材採用要件整理」がどのようなものか、みていきましょう。*4

この機能では、500以上の職業情報を基に、求める人材の職務要件として、仕事内容や必要なスキル・知識などを明確化することができます(図1)。

図1 「人材採用要件整理」で作成できる職務要件シート
出所)厚生労働省 job tag「人材採用要件整理」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Adopition/Step1

この機能では、以下のような4つのステップをふみます。

  • STEP.1:求める人材に近い職業を選択
図2 職業選択の例
出所)厚生労働省 job tag「人材採用要件整理」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Adopition/Step1
  • STEP.2:職務要件を設定 *5
  • STEP.3:職業要件シートを作成 *6
図3 職務要件シートの例
出所)厚生労働省 job tag「職務要件シート」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Adopition/Step3
  • STEP.4:必要に応じてSTEP.2に戻り、内容を編集

こうしたステップをふむことで、人材採用要件を適切に整理することができます(図4)。*7

図4 「人材採用要件整理」機能
出所)厚生労働省「求人ガイド ver.4」p.9
https://sgteprdstaplog01.blob.core.windows.net/web-app-contents/howto/v6.0/%E6%B1%82%E4%BA%BA%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89.pdf

「人材採用要件整理」のメリット

以上のように人材採用要件を整理することで、企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
まず、企業が本当に必要としている人材像を具体化することができ、それを社内で共有することができます。

また、わかりやすく具体的な求人票を作成できるようになるため、求職者にとっても仕事内容が理解しやすくなります。

さらに、求職者が仕事を正しく理解して応募できることによって、企業が求める能力を持つ人材を見つけやすくなり、ミスマッチの防止にもつながるでしょう。

社員の能力開発/社員のキャリア支援

事業に必要な能力の開発を行ったり、社員のキャリア形成に向けた支援を行ったりしたいときには、以下の機能を使うことができます。*2

社員の能力開発・キャリア支援のための機能

次のような活用ができます。

(1)社員に不足する能力の確認
「人材活用シミュレーション」を使って、以下のことができます。

  • 現状の人材と将来あるべき人材の姿の客観的な比較
  • 人材の配置、教育訓練などの検討

(2)社員の自己理解促進

  • 「職業興味検査」を利用して、社員の仕事に対する「興味」を確認することができます。
  • 「仕事価値観検査」によって、社員の仕事に対する「価値観」を確認できます。
  • 「しごと能力プロフィール」を利用すれば、社員のスキルや知識を整理し、能力を把握することができます。
  • 「ポータブルスキル見える化ツール」を使うことで、社員の「ポータブルスキル」(業種や職種が変わっても強みとして発揮できる持ち運び可能な能力)を確認することができます。

(3)社員の職務レベルの確認
「職業能力チェック」を活用することによって、ホワイトカラー系職種の職務に必要な能力のうち、今、自分ができること、これからできるようにしていく必要があることを整理することができます。

「人材活用シミュレーション」

上で挙げた機能のうち、「人材活用シミュレーション」について、より詳しくみていきましょう。*8
このツールでは、以下の5つのステップをふみ、詳細な分析結果を得ることができます。

  • STEP.1:現在の人材に近い職業選択
  • STEP.2:現在プロフィール値の任意設定。現状の人材が従事している職業と将来あるべき人材の姿がどの程度合っているか「しごと能力」プロフィールから分析する。 *9
  • STEP.3:将来あるべき人材に近い職業を選択する。 *10
  • STEP.4:STEP.3で選択した職業の「しごと能力」プロフィールの数値を任意で設定する。 *11
  • STEP.5:分析結果を得る。どのようなスキルがどの程度必要かが、職業間で比較可能な形で示されるため、前職や自分自身のスキルと比較することができる(図5)。*12
図5 「人材活用シミュレーション」の分析結果例
厚生労働省 job tag「人材活用シミュレーション>人材活用シミュレーション分析結果」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Simulation/Step5

以上のような取り組みは、社員の能力や適性を把握し、不足能力を明確にしたうえで、配置・育成・キャリア支援を効果的に進められるというメリットにつながる可能性があります。

職務の見える化

職務の整理をしたり、外部労働市場に即した評価項目を作成したりする際に活用できる機能です。

「タスク機能」では、STEP.1として、参考にする職業を選択します。10職業までなら複数選択可能です。*13

次に、STEP.2では、タスクを整理します(図6)。*14

図6 「タスク機能」の例(一部)
出所)厚生労働省 job tag「タスク整理>STEP.2 タスクを設定」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/TaskOrganization/Step2

実施率として当初入っている数字は、この職業で働いている人へのアンケートで「一般的に実施されていると思う」と回答した人の割合です。

企業が使用する場合には、「企業内で、その職業に就いている人のうち、そのタスクを実施している人の割合」にする、あるいは「採用予定の人の業務全体を100としたときに、そのタスクをどの程度の比重で行ってもらうか」といった観点で数値を調整するなど、使用目的に応じて自由に設定できます。

おわりに

「job tag」は、職業やスキル、タスクなどの情報を体系的に整理し、企業の採用や人材活用を支援する公的なツールです。

求人要件の整理や職務の見える化、人材育成の検討などに活用することで、企業が求める人材像をより具体的に描くことができます。

採用活動では、仕事内容や必要な能力を明確にすることが、求職者とのミスマッチを防ぐうえでも重要です。
こうしたツールを上手に取り入れながら、自社の業務や人材戦略を整理し、よりよい採用設計につなげていってみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

横内 美保子

博士(文学)。総合政策学部などで准教授、教授を歴任。専門は日本語学、日本語教育。高等教育の他、文部科学省、外務省、厚生労働省などのプログラムに関わり、日本語教師育成、教材開発、リカレント教育、外国人就労支援、ボランティアのサポートなどに携わる。パラレルワーカーとして、ウェブライター、編集者、ディレクターとしても働いている。
X:よこうちみほこ Facebook:よこうちみほこ

資料一覧

*1
厚生労働省 job tag「当サイトについて」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/about
*2
厚生労働省「-企業での利用-」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/UseInCompanies
*3
厚生労働省「企業における「job tag」活用のすすめ」p.2
https://sgteprdstaplog01.blob.core.windows.net/web-app-contents/howto/v6.0/%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%80%8Cjob%20tag%E3%80%8D%E6%B4%BB%E7%94%A8%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81.pdf
*4
厚生労働省 job tag「人材採用要件整理」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Adopition/Step1
*5
厚生労働省 job tag「人材採用要件整理>STEP.2 職務要件を設定」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Adopition/Step2
*6
厚生労働省 job tag「職務要件シート」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Adopition/Step3
*7
厚生労働省「求人ガイド ver.4」p.9
https://sgteprdstaplog01.blob.core.windows.net/web-app-contents/howto/v6.0/%E6%B1%82%E4%BA%BA%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89.pdf
*8
厚生労働省 job tag「人材活用シミュレーション」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Simulation/Step1
*9
厚生労働省 job tag「人材活用シミュレーション>STEP.2 人材プロフィール値の任意設定」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Simulation/Step2
*10
厚生労働省 job tag「人材活用シミュレーション>STEP.3 将来あるべき人材に近い職業選択」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Simulation/Step3
*11
厚生労働省 job tag「人材活用シミュレーション>STEP.4 将来あるべき人材のプロフィール値の任意設定」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Simulation/Step4
*12
厚生労働省 job tag「人材活用シミュレーション>人材活用シミュレーション分析結果」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Simulation/Step5
*13
厚生労働省 job tag「タスク整理」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/TaskOrganization/Step1
*14
厚生労働省 job tag「タスク整理>STEP.2 タスクを設定」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/TaskOrganization/Step2


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この記事を書いた人

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そしきLab編集部

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