
医療法人洗心会 荒尾中央病院
熊本県荒尾市増永1544-1
事務部長 下川 和寛さま
※インタビュー当時
地域を代表する240床・職員250人の大型病院。電子カルテ導入に向けて院内ネットワークの調査と刷新を相談
Q. はじめに、荒尾中央病院について教えてください
下川様:当院は福岡県大牟田市にある精神科病院を起源としています。その後、同じく心のケアを専門とした病院を熊本県荒尾市に構え、荒尾中央病院そのものは1982年に開院しました。
精神科はもちろん、一般病院を望む地域の声に応えるべく、内科や皮膚科、整形外科なども備えています。また、高齢者の医療、訪問看護、在宅介護を一体的に提供できるだけでなく、人工透析も体への負担を抑えて受けることができます。
規模としては、4つの病棟に240床ほどが配置され、およそ250人の職員が務めています。
Q. ウチダシステムズとはいつから取引が始まったのでしょうか
下川様:私が着任した2017年にはすでにお付き合いがあり、だいぶ以前から取引が続いていると聞きます。当院のことを深く理解しているので、初対面から違和感なく話せましたね。細かいところでは事務用品の手配でもお世話になっています。
USS吉川:当社が合併して現体制になる以前から、30年以上にもわたって備品の調達や消耗品の納入でお付き合いがあるようですね。なお下川様と私は偶然にも同年齢で、共通する話題も多く、いろいろと提案しやすい環境が与えられていることに感謝しています。
Q. 最近では、どのようなお取引がありましたか
下川様:2019年に、院内ネットワークの整備について相談しました。電子カルテの導入が決まったので、安全かつ確実に運営していくためにも、すべてのサーバーやパソコンがどのようにつながっているのかを整理しようと考えたのです。
ところが実際は、私も含めて全容を知る者が一人もいませんでした。人員増やレイアウト変更のたびにパソコンやLANケーブルの接続を変更したものの、一切の記録を残してこなかったのです。これでは、担当者が退職すれば誰もわからなくなってしまいますよね。
こうした状態で既存の配線をひもといていくのは、時間と労力が掛かり過ぎると判断しました。そこで「すべてリセットをして新しいネットワークを構築しよう」と、この分野にも精通するウチダシステムズさんに相談することにしたのです。
USS吉川:初めに現状を調査しましたが、おっしゃるとおり系統がかなり複雑で、青いLANケーブルが煩雑に絡み合っていました。サーバー、フロアハブ、部屋、パソコンのつながりを少しずつ明らかにし、わかりやすく図面に起こしていきましたね。
そして下川様のご要望を伺いながら、新しいネットワークを構築していきました。診療が止まらないよう、既存のネットワークを稼働させつつ施工を並行させた形です。

時を経ても、担当が変わっても、自分たちのように困らないように
Q. ネットワークの新設にあたり、どのような点を改善されたのでしょうか
下川様:ウチダシステムズさんには系統図も作成してもらいました。大元のサーバーから各パソコンまで、組織図のようにつなげたものですね。私たちが経験した「担当者が変わると何もわからなくなる」という失敗を繰り返さないためで、これなら誰が見てもネットワークの全容を理解できます。
USS吉川:さらに当社からは、LANケーブルの色分けも提案しました。調査の際に絡み合った青いケーブルを目にし、区分けやルール化が必要だと考えたからです。せっかくなのでネットワークの一新だけでなく、以後の管理もサポートできればと思いました。
そもそも、本件では施工後の運用も重要で、ネットワークのトラブルで医療が止まるのは絶対に避けなければなりません。当社ではSEの体制が整い、遠隔操作でも対応できるので、こうした点も丁寧に説明させていただきました。
下川様:このように保守やメンテナンスを任せられるのも、ウチダシステムズさんを選んだ大きな理由です。導入後の姿にも目を向けてくれたので、大変助かりました。
なおLANケーブルの色は「電子カルテ用はオレンジ」「レントゲンやCTなど画像関連は紫」「院内で扱う情報は青」としました。これでそれぞれの線がフロアを越えても、あるいは天井裏や床下などを通しても、簡単にたどることができますね。
ストレスからの解放はもちろん、トラブルが発生しても迅速な解決が期待できます。いうまでもなく私が担当から外れても、系統図と色違いのLANケーブルを照らし合わせれば、誰でも一目瞭然に院内のネットワークを理解できます。
医師や看護師の事務的な業務が減り、患者さまと向き合う時間が増えた
Q. その他、どのような改善を図ったのでしょうか
下川様:情報伝達の速さや安定性を求めて光回線を採用しました。ここでも、詳細がわからない回線が複数存在していたので、契約を見直すことからスタートしましたね。
また、多くの個人情報を扱うためセキュリティも強化しました。ウチダシステムズさんが紹介してくれた「beat」は、外部からの不正アクセスを遮断するシステムです。電子カルテは院内でのみ扱える設定ですが、それでも他のソフトなどが影響する可能性があるので、より強固にしようと導入しました。
USS吉川:さらに、電子カルテの稼働にあたって無線LANも整備しましたね。これで院内の各所から、タブレット端末で患者さまの情報を閲覧・記録できるようになりました。
下川様:加えて、情報関連のパソコンはウィンドウズ10にアップグレードしました。こうした作業もウチダシステムズさんに任せられたので、通常業務への影響は少なかったです。
Q. 実際に電子カルテが稼働し、どのような変化が見られましたか
下川様:当院には80代のベテランドクターもいますが、すでに電子カルテの扱いに慣れ、今では誰もが「紙のカルテには戻りたくない」と口にしています。
そもそも当院ほどの規模になると、紙のカルテでは情報共有がスムーズにいきません。また、検温や検査のたびに持ち歩き、手渡しの必要があるため、各職員の移動距離が長くて大きなロスに感じていました。こうした課題が解決できたのもうれしいですね。
また、データの書き写しなどがなくなり、医師や看護師が今まで以上に患者さまと向き合えるようになりました。事務的な業務が削減でき、さらに診察に注力できるようになりました。

ウチダシステムズは、節度を守りながらもフランクに接する営業スタイルが心地いい
Q. ウチダシステムズとのコミュニケーションはいかがでしたか
下川様:毎朝のようにミーティングが開かれ、その日の施工予定が周知されました。また、当院の意向をフランクに伝えられたのが何よりも心地よかったです。
かしこまった関係だと「ああしたい、こうしたい」という要望を素直に伝えにくいので、私は各業者との距離感を大切に考えています。コロナ禍で業務外での関係づくりが難しい中、吉川さんは適度なペースで私との距離を縮めてくれました。
USS吉川:週に1回は御院を訪ね、例えばパソコンの不具合などにもフットワーク軽く対応してきました。お客さまに対する、当社のこうした姿勢が実を結んで良かったです。
下川様からは、院内で営業活動や施工を行うにあたり、頭に入れておくべき知識を学びました。今後も長くお付き合いしたいと願っているので、とても重宝しています。
加速するIT化に向けて、あらゆる方向に進むための下地を構築できた
Q. プロジェクトを振り返った感想を聞かせてください
下川様:部屋の移動やレイアウト変更に際し、配線について悩まなくなったことに感謝です。例えば、ナースセンターは頻繁に模様替えがあるため、以前のようなわずらわしさから解放されるのが何よりですね。
USS吉川:私は、これだけ大きなプロジェクトを手掛けたのは初めてでした。しかも病院はネットワークに不具合が生じたら一大事なので、受注を悩んだのが本音です。しかし、先ほど下川様が「フランク」とおっしゃったように、良好な人間関係に支えられました。スキルアップもできて「担当して良かった」のひと言に尽きます。
Q. ネットワークが整備された今、どのような病院になることを期待しますか
下川様:顔認証やマイナンバーカードによる保険診療をはじめ、国内では病院のIT化が加速しています。荒尾市もまた、行政として患者さまの管理をICTで進める方針なので、当院もその流れについていかなければなりません。
今回のネットワーク刷新や電子カルテ導入により、いずれの方向にも舵を切る下地が整いました。いつでもスタートを切れるよう、これからも準備を続けてまいります。


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この記事を書いた人

そしきLab編集部
ウチダシステムズのスタッフを中心に、組織作りや場づくりについて議論を交わしています。業務の中で実際に役に立ったことなどを紹介していきます。
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