雑談が生まれない職場に効く?自動販売機でつくるインフォーマルコミュニケーション

ハイブリッドワークが浸透し、働き方が多様化しています。

その一方で、「職場で雑談が減った」「部署間の連携が希薄になった」と感じる企業は少なくありません。

しかし、こうした「雑談」こそが、新たなアイデアの創出につながるインフォーマルコミュニケーションの土台となります。

今回は、オフィスに設置された自動販売機が、自然な会話を生み出す「会話のハブ」となる可能性を探ります。

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あなたの職場の雑談、足りていますか?

コロナ禍を経て、テレワークが一般化し、サテライトオフィスやシェアオフィスなども広がりを見せています。

国土交通省の調査によれば、2024年(令和6年)の雇用型テレワーカーの割合は24.6%、自営型テレワーカーの割合は27.9%です。いずれも前年度からわずかに減少しているものの、コロナ禍を経てテレワークは一般的になりました(図1)。*1

図1:全就業者におけるテレワーカーの割合(H28-R6)
出所)国土交通省「令和6年度 テレワーク人口実態調査-調査結果」P.8
https://www.mlit.go.jp/toshi/kankyo/content/001879091.pdf

このように働き方の多様化が進む一方で、決まった職場で固定のメンバーと顔を合わせて働く機会は減少しました。その結果、「職場の雑談が減った」と感じている方も多いのではないでしょうか。

生産性重視の風潮の中、雑談は「仕事をしていない時間」と捉えられがちかもしれません。

しかし、一般社団法人日本能率協会の調査によると、全体の6割が、「雑談」は業務の生産性を高める、「雑談」は業務の創造性を高めると回答しています(図2)。*2

図2:「雑談」は業務の生産性を高めるかという質問への回答(上)、「雑談」は業務の創造性を高めるかという質問への回答(下)
出所)一般社団法人日本能率協会「2021年 ビジネスパーソン1000人調査【雑談機会と効果】」P.6
https://www.jma.or.jp/img/pdf-report/businessperson_2021_team.pdf

休憩時間など、リラックスした状況で交わされるたわいのない話は、心理的な距離を縮めてくれます。その結果、業務上のコミュニケーションも円滑になり、相談事もしやすくなるのではないでしょうか。

誰しもそうかもしれませんが、普段、気軽に話している人には相談しやすいですし、筆者自身も業務の話しかしない人には壁を感じて、なかなか相談ができません。

インフォーマルコミュニケーションの重要性

インフォーマルコミュニケーションとは、非公式な場所で発生する偶発的なやり取りのことです。*3
例えば、通路でたまたま出会った同僚との目的のない会話や、食堂での雑談などがこれに該当します。

前述のアンケートでも、多くのビジネスパーソンが、雑談(インフォーマルコミュニケーション)が業務にプラスに働くと感じていることがわかります。

このようなインフォーマルコミュニケーションの重要性は、過去の研究から科学的にも指摘されています。

例えば、職場内のインフォーマルな人間関係が勤労意欲に大きな影響を与えることがわかっています。インフォーマルコミュニケーションを通じて良好な人間関係を保つことが、業務に必要な情報をスムーズに伝達し、個々人のモチベーションを高めるのに役立つといった点も挙げられています。

また、face-to-faceのコミュニケーションでは言外に伝達されていた微妙なニュアンスも、電子メディアでは伝わりにくいため、誤解や摩擦が生じやすいという問題も指摘されています。*4

この点からも、対面での偶発的なコミュニケーションが持つ価値は大きいと言えるでしょう。

自動販売機が「会話のハブ」に

ここで注目したいのが自動販売機です。

「いきなりなぜ自動販売機?」と思われるかもしれませんが、実はオフィスにおけるインフォーマルコミュニケーションを活性化させる上で、効果的な役割を果たす可能性を秘めているのです。

前述のように、インフォーマルコミュニケーションは業務を行う上で重要な役割を果たしています。

しかし、物理的な距離ができやすい現代のオフィス環境では、こうした雑談の機会を意図的に作ることが難しくなっています。「職場で雑談が生まれない」「部署をまたいだ関係が薄い」といった悩みを抱える企業も少なくありません。

自動販売機の周りには、自然と人が集まります。多くの場合、自動販売機の利用目的は休憩時間のリフレッシュです。緊張がほぐれている時に、部署や役職に関係なく気軽に利用できるこの場所は、偶発的な会話を生み出す絶好の機会です。*5

私自身、過去に自動販売機でのちょっとした出来事が、人間関係に良い影響を与えた経験があります。

暑い中、屋外で作業をしていた際に、同僚が自動販売機で飲み物を買ってきてくれたことがありました。実は、その同僚は、私が苦手だと思っていた人だったのです。しかし、飲み物をもらったことでかなり私の中での相手に対する印象が変わりました。この出来事は10年以上前なのですが、苦手意識を持っていた相手に対する見方が変わった出来事として印象に残っています。

いろいろある自動販売機

自動販売機には、歴史をたどれば意外なルーツがあり、最近では社会課題の解決やコミュニケーション活性化を狙った変わり種も登場しています。

世界最古の自動販売機

古代エジプトの科学者ヘロンの著書「気体装置(Pneumatika)」には、紀元前215年頃に寺院に置かれていたとされる「聖水自販機」が登場します。コインを投入すると、その重みで水が出てくる仕組みだったそうです。*6

当時としては画期的な仕組みだったでしょう。

日本最古の自動販売機

現存する日本最古の自動販売機は、1904年に登場した「自動郵便切手葉書売下機」です。切手と葉書の販売だけでなく、ポスト機能まで備えていたという、まさにアイデアの詰まった製品でした。*6

現代のコンビニエンスストアにも通じる、利便性を追求した自動販売機です。いまから100年以上も前から、このような自動販売機があったとは驚きです。

女性ヘルスケア応援自販機

女性用衛生用品を購入できる自動販売機です。生理用品がなくて困ったときに飲料とともに生理用ナプキンを購入することができるのは、非常にありがたいと感じます。

女性のヘルスケア課題について、理解促進にもつながる自動販売機です。*7

ふるさと納税自動販売機

羽田空港第1ターミナルに設置された「ふるさと納税自動販売機」は、旅の合間や移動中に手軽にふるさと納税ができるという、新しい取り組みです。

寄附先の自治体は、期間によって変わり、日本全国さまざまな地域の名産品等を楽しむことができるそうです。*8

社長のおごり自販機

この自動販売機はサントリーホールディングスが展開するサービスです。従業員2人が一緒にカードをタッチすると、自販機が“社長のおごりモード”に切り替わり、それぞれに1本ずつ飲み物がプレゼントされます。*9

社内のコミュニケーション活性化のために開発されたサービスで、実際導入した企業からは、「共用スペースでの雑談と笑顔が目に見えて増えた。」「採用候補者や来訪客から『面白い取り組みですね』と話題の糸口になっている。」という声が上がっています。*10

また、この自動販売機の面白いところは、「事業部長のおごり自販機」「工場長のおごり自販機」と名前をカスタマイズすることができる点です。*9

高知大学では、学生同士だけでなく、学長や教職員らとの交流にもつなげてもらう目的で、「学長のおごり自販機」を設置しています。

学長への動画メッセージを撮影することで、飲み物がタダになる仕組みだそうです。実際の飲み物の購入費は学長のポケットマネーをあてているそうで、実に太っ腹ですね。*11

飲み物を買うだけではない自動販売機

相談しやすさや部署間のつながり、ひいては仕事の進めやすさを底上げするための入口として、自動販売機は相性が良いのではないでしょうか。

莫大な費用がかかるわけでもありませんし、比較的手軽にチャレンジできるコミュニケーション活性化の取り組みです。

今回紹介した「世界最古の自販機」や「日本最古の自販機」も、雑談のネタになるかもしれませんよ。

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この記事を書いた人

田中ぱん

学生のころから地球環境や温暖化に興味があり、大学では環境科学を学ぶ。現在は、環境や農業に関する記事を中心に執筆。臭気判定士。におい・かおり環境協会会員。

参考資料

*1
出所)国土交通省「令和6年度 テレワーク人口実態調査-調査結果」P.8
https://www.mlit.go.jp/toshi/kankyo/content/001879091.pdf

*2
出所)一般社団法人日本能率協会「2021年 ビジネスパーソン1000人調査【雑談機会と効果】」P.6
https://www.jma.or.jp/img/pdf-report/businessperson_2021_team.pdf

*3
出所)NTTドコモソリューションズ株式会社「インフォーマルコミュニケーションとは?その重要性と促進のポイントを解説!」
https://www.nttcom.co.jp/dscb/column/detail120/index.html

*4
出所)仲谷 美江, 西田 正吾「インフォーマルコミュニケーション研究の動向」計測と制御/33 巻 (1994) 3 号 P.214
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl1962/33/3/33_3_214/_pdf/-char/ja

*5
出所)ダイドードリンコ株式会社「オフィスに自動販売機を設置するメリット・デメリットは?設置事例と共にご紹介!」
https://www.dydo.co.jp/jihankiconsul/column/detail/column_120.html

*6
出所) 全国清涼飲料連合会「自動販売機の歴史」
https://www.j-sda.or.jp/learning/history/vending-machine-history/index.php

*7
出所)ダイドードリンコ株式会社「女性ヘルスケア応援自販機」
https://www.dydo.co.jp/jihankiconsul/recommend/woman_health/

*8
出所)日本空港ビルデング株式会社「羽田空港第1ターミナルに『ふるさと納税自動販売機』を設置」P.1
https://tokyo-haneda.com/site_resource/whats_new/pdf/000016727.pdf

*9
出所)サントリーホールディングス株式会社「社長のおごり自販機 – 職場内コミュニケーション活性化に」
https://www.suntory.co.jp/softdrink/jihanki/solution/ogori/

*10
出所)サントリーホールディングス株式会社「【テックタッチ株式会社】導入企業インタビュー」
https://www.suntory.co.jp/softdrink/jihanki/solution/ogori/case19.html

*11
出所)読売新聞「学長に動画メッセージで飲み物タダ、高知大が『おごり自販機』設置…飲み物購入費は受田学長のポケットマネー」
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20251203-GYT1T00396/


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そしきLab編集部

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