友だちができない人は、なぜ友達ができないのか。

「友だちができない」という悩みがあります。

「いや、友だちなんて欲しくないよ」
「ぼっちで十分」
「人間関係が煩わしい」

という人には、別にどうでもよい悩みなのかもしれません。

が、多くの人間は孤独に対して弱く、友だちが欲しいのに「友だちができない」ことに対して劣等感を抱くことも珍しくありません。

また、友だちが少ないことをもって、

「コミュニケーション能力が低い」
「魅力的な人物ではない」
「人格的に問題がある」

と揶揄されてしまうことすらあります。

「お前、友達いないだろ」は、悪口の定番です。

しかし、「友だちができない」は、
果たして、本人のせいなのでしょうか?

なぜ友達ができないのか

実は、友だちができない原因は、大きく二つあります。

・環境に原因があるケース
・本人の性質に原因があるケース

そして実は、前者に起因する「ぼっち」も多いのです。

たとえば以前、ある会社を訪問したときのこと。

プロジェクトの合間の、昼食の際に、その場の誰かから
「大人になったら友達できないよね」
と、いう話題がでました。

その場に数人いましたが、皆、同意をしていました。

「利害があるので、会社の人とは友達付き合いにならないよね」
「休みの日にまで顔を合わせるのはちょっと」
「予定を合わせるのが大変」

などという話が出たことを覚えています。

ただ、これらの話はいずれも、本人というよりも、おかれた環境に「友だちができない原因がある」と考えたほうが妥当です。

実際、本人のコミュニケーション能力の有無にかかわらず、
「大人になったら友達ができにくい」は一般的な現象です。

そしてこれは、

・結婚して家族とともに過ごしている
・大人の生活は家と職場との往復だけになりやすい

ことから生じています。

友だちとはそもそも、「気の置けない」状態であったり、いつも行動を共にしたり、価値観や趣味や境遇が似ていることが前提となります。

ところが「仕事」は、そうした人間付き合いではなく、おもに利害や目的によって形成される人間付き合いのため、友だちとは異なる関係性となります。

そのような場合、友だちをつくるには、意図的に家庭や仕事以外の時間を作らねばなりません。

現代人は基本的に「時間」が最も希少な資源であるため、「家族」あるいは「仕事」以外の時間を捻出する強い動機がなければ、友人はできないのです。

したがって、大人が意図的に友達を作ろうとすれば、まずは「家族」「仕事」以外の場を定常的に持つ必要があります。

この機能を果たしているのが、趣味嗜好のコミュニティ、例えば、碁会所であったり、行きつけの居酒屋であったり、コミックマーケットであったり、オンラインゲームだったり、あるいは自助会などの無償のコミュニティだったりするわけです。

本人の性質に原因があるケースは?

したがって、「友だちが少ない」と感じることは、きわめて普通です。
何も気にする必要はありません。

なお様々な統計で主張される親しい友達の人数は大体3人~4人程度です。

ある意味では、成熟した大人は仕事と家庭で手いっぱいであり、友だちどころではない、というのが現実ではないかと思います。

さて、そのような前提を踏まえたうえで、「本人の性質に原因があるケース」についても考えてみましょう。

例えば学校で友達ができない。
コミュニティに属しているのに友だちができない。

これらの事象は、さきほどの話から、もう少し突っ込んで考える必要があります。

なぜなら学校や趣味のコミュニティは、共通の境遇と時間という、友達が生まれるための条件が整っているからです。

したがってそれ以外の要因、つまり本人の性質にも、原因を求めなければなりません。

ただし「本人の性質」と一口に言っても、その中身は、まったく異なる二つに分かれます。

ひとつは「相性の問題」であり、
もうひとつは「対人スキルの問題」です。

学校などのコミュニティは環境がよいとはいえ、多くの場合その母集団は、せいぜい数十人にすぎません。

実際、たまたま数十人の中に「気の合う相手」を見つけられないことも多数あるでしょう。
これは本人が悪いのではなく、単に「母集団の中に、合う相手がいなかった」というだけのこと。

実際、多くは、進学や趣味のコミュニティによって、母集団が変わるとあっさり友人ができることがあります。
「自分は何も変わっていないのに、急に居場所ができた」と感じるでしょう。

ということで、これは「環境」の話でもあります。
相性が合わないな、と感じたら所属するコミュニティを変更するのも大事な対人スキルです。

対人スキルの話

したがって、これまで見てきたように、「友だちがいない」の多くは環境や相性に起因する問題であり、裏を返せば、適切な環境に向かって行動すれば友だちはできる、ということです。

「私は人が苦手だから」
「コミュニケーションスキルが低いから」

など、自己の性質が原因だと過度に考えてしまうと良くありません。

何の心配もありません。

とにかく、外に出ましょう。
何かしらのコミュニティに所属しましょう。
多様なコミュニティに属するほど、自分にあったコミュニティが見つかるはずです。

しかし一方で、ごく例外的ですが、対人スキル改善の余地があるケースもあります。

実際には、繰り返しコミュニティの人間関係や、友だち関係に問題が発生する理由として
上で触れた

「コミュニケーション能力が低すぎる」
「会話に問題がある」

というケースもあります。

このケースでは、表面的に表れる現象としては、周囲の人たちから
「人の話を聞かない」
「(承認欲求が強すぎて)相手への配慮が足りない(もらうばかりで与えない)」

というコメントをもらうことがあります。

人間関係はギブアンドテイクであり、「テイカー」(人から奪うばかりの人)は、コミュニティから排除されます。

「人の話聞かないよね」
「あなたといると疲れる」

と、会う人会う人皆に言われているならば、自分に問題があることがほとんどです。

ただ、こういう人は、実は少ないのです。

「自分にはコミュニケーション能力が足りないので友だちができない」
と悲観的にならず、前述したように、ぜひ複数のコミュニティに所属してみてください。

習い事
地元のスポーツクラブ
セミナーや勉強会
……

その気になれば、いくらでも見つかるものです。

その中に、きっと自分と会う人もいるでしょう。
その際には、相手へのリスペクトを忘れずに。
健闘を祈ります。

この記事を書いた人

安達 裕哉

生成AI活用支援のワークワンダースCEO(https://workwonders.jp)|元Deloitteのコンサルタント|オウンドメディア支援のティネクト代表(http://tinect.jp)|著書「頭のいい人が話す前に考えていること」88万部(https://amzn.to/49Tivyi
◯Twitter:安達裕哉
◯Facebook:安達裕哉
◯note:(生成AI時代の「ライターとマーケティング」の、実践的教科書)


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そしきLab編集部

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