疲れが取れない人へ|やってはいけない休日の過ごし方を薬剤師が解説

休日は、心と体をリセットするための大切な時間です。
しかしながら、「休んだはずなのに、全然疲れが取れていない」「むしろ、休み明けのほうがつらい」と感じる人も少なくありません。実際、2025年にキリンホールディングスが実施した調査によると、社会人の9割以上が疲労(肉体的な疲労や実際の疲れ)だけではなく疲労感(主観的な疲れや感覚的な疲れ)に悩まされていることが明らかになっています*1

これは、多くの人が「休日にしっかり休めていない」可能性を示しています。

【キリンホールディングス調べ】
引用)PR TIMES「プレスリリース>キリンホールディングス株式会社>KIRIN「現代人の疲労に関する調査」を実施 90.3%の社会人が悩んでいるのは「疲労」に加えて「疲労感」」*1
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000165482.html

本記事では、ついやってしまいがちな「やってはいけない休日の過ごし方」と、疲れをためないための「正しい休み方」を理由とともに紹介します。
働く人の健康維持や生産性向上にもつながる内容ですので、ぜひ「休み方改革」のヒントとしてご活用ください。

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やってはいけない休日の過ごし方|疲れが取れない原因もあわせて解説

休んでも体がすっきりしないのは、単なる「疲れ」ではなく自律神経や体内時計の乱れが関係しているかもしれません。まず、ついやってしまいがちな「やってはいけない休日の過ごし方」と、それらが心身にどのような影響を与えるのかをみていきましょう。

寝だめ(長時間の朝寝坊):時差ボケと同じ状態になる

休日に平日の睡眠不足を取り戻そうとして朝寝坊すると、体のリズムが乱れやすくなります。たとえ睡眠時間が長くても、睡眠の中央値(寝始めと起床の真ん中の時間)が大きくずれると、体は「時差がある」と勘違いして時差ボケのような状態(ソーシャルジェットラグ:社会的時差ボケ)になります*2

引用)沢井製薬 サワイ健康推進課「予防知識>季節のテーマ>「寝だめ」の思わぬ落とし穴!?不規則な睡眠が招く社会的時差ぼけ(ソーシャルジェットラグ)とは」*2
https://kenko.sawai.co.jp/theme/202505.html

中央値が3時間ずれるということは、週末に時差3時間の地域(バングラデシュなど)*3へ弾丸旅行して、休み明けに戻ってくるのと同じ状態です。当然のことながら、体はその「時差」に対応できず、

  • 朝起きづらい
  • 頭がぼんやりする
  • 集中力が落ちる

といった不調が出やすくなり、休日明けのパフォーマンス低下をまねくことになります。

スマートフォンなどの長時間使用:脳にも体にも疲労がたまる

休日にソファでスマートフォンを眺めて「のんびり」過ごすのが、かえって疲労や体調不良の原因になる場合もあります。

液晶画面から出るブルーライトには、睡眠・覚醒リズムを調整するメラトニンの分泌を抑える作用があります。そのため、夜遅くまで使い続けると寝付きが悪くなり、翌朝にひどい疲れを残すことになりがちです。

また、脳は絶え間なくSNSやニュースなどの情報を処理し続けることになるため、休日もフル残業しているような状態になります。こうした負荷が積み重なると、いわゆる脳過労・脳疲労に陥り、「頭が重い」「ぼんやりする」といった不調が出やすくなります。

さらに、前かがみの姿勢で長時間スマートフォンなどを操作すると、首や肩、腰に大きな負担がかかります。血流も悪くなるため、肩こりや頭痛に悩まされることも増えるでしょう。

アルコールの飲みすぎ:睡眠の質が低下する

「休日の夜くらい、思いっきりお酒を飲みたい」という方も多いでしょう。ですが、就寝前の飲酒は睡眠の質・量の低下をまねきます。

アルコールには脳の中枢神経を抑制する作用があるため、たしかに寝付きは良くなります。しかし、アルコールが代謝されると覚醒作用のある物質が生成されるため、深く眠れない状態が続きます。

また、利尿作用によって夜中に目が覚めたり、水分が奪われて喉が渇いたりするため、睡眠が分断されて疲労回復につながりません*4。さらに、アルコールの分解で肝臓に負担がかかると、体全体の代謝が滞り、エネルギーも十分に供給されなくなります*5

このようなことから、アルコールを飲んで寝ることは、体にとっては休養ではなく、むしろ翌日の疲れを増やす原因であるといえます。

予定の詰め込み過ぎ:交感神経が優位になって休めない

「せっかくの休みだから」と、朝から晩まで分刻みで予定を詰め込むのは避けるべきです。アクティブに動くのは良いことですが、度を越すと自律神経が休まりません。

自律神経は、活発に活動しているときに優位になる「交感神経」と、リラックスしているときに優位になる「副交感神経」から成り立っています。予定が詰まりすぎていると、休日もずっと交感神経が張り詰めた状態となるためリラックスできず、心身が十分に回復しません。

特に、休日まで「仕事のメールチェック」や「持ち帰り仕事」をするのは危険です。オンとオフの切り替えができないと脳の緊張状態が解けず、慢性的な疲労感から抜け出せなくなります。

だらだらする:極端な活動量の低下は疲れの原因になる

「予定を詰め込み過ぎるのが良くないなら、家で何もしなければよい」と思うかもしれませんが、一日中何もしないのもおすすめできません。適度に体を動かさないと血流が滞り、かえってだるさが残りやすくなります。

また、何もしない時間が長くなると、仕事の悩みや将来の不安などに意識が向きやすくなり、ネガティブな思考のループに陥ることもあります。このような思考の停滞は気分の落ち込みにつながることもあるため、注意が必要です。
さらに、日中の活動量が極端に少ないと寝付きが悪くなり、熟眠感が得られにくくなります。

このように「何もしないで過ごす」こともまた、疲れをためる要因になり得るのです。

心身をアップデートする!疲れをためない「正しい休日の過ごし方」

ここからは、「やってはいけない過ごし方」を踏まえたうえで、心と体をより良い状態へ導く「正しい休み方」を紹介します。

起床時間をずらし過ぎない

ソーシャルジェットラグを防ぐために、休日もできるだけ平日に近い時間に起床しましょう。起きる時間が遅くなると体内時計が乱れ、翌日のだるさにつながりやすくなります。

起きたらまずカーテンを開け、日光を浴びましょう。朝の光を浴びると、体内時計がリセットされて体のリズムが整いやすくなります。また、幸福感や精神の安定に関わるセロトニンの分泌が促される*2ため、メンタル面にも良い影響が期待できます。

短時間の昼寝を取り入れる

睡眠が不足していると感じる場合は、寝だめではなく昼過ぎから15時までの間に15~20分程度の短い昼寝を取り入れましょう*2,*6。午後の早い時間に短い昼寝をすると、脳がリフレッシュされてだるさの解消にも役立ちます。また、「眠くなったら昼寝をすればいい」と決めておけば、休日の寝過ぎを防ぎやすくなります。

ただし、昼寝の時間が30分以上になると眠りが深くなってしまうため、起きたときに頭がぼんやりしたり、夜の睡眠に影響したりするおそれがあります。したがって、タイマーなどをセットして短時間で切り上げるようにしてください。

デジタルデトックスの時間を作る

意識的にスマートフォンやパソコンなどから離れる「デジタルデトックス」を取り入れましょう。時間を決めて距離を置くだけでも脳の疲れが軽減され、スマホ依存の予防にもつながります。

例えば、「食事中や家族と過ごす時間はスマートフォンを別の部屋に置く」「寝る1時間前からは画面を見ない」など、ちょっとしたルールを作るだけでも脳に余裕が生まれ、疲れにくくなります。また、スマートフォンに依存しすぎない習慣作りにも役立ちます。

スマートフォンを使い過ぎないための工夫*7
  • 通知を最小限にする緊急性の低い通知をオフにして、見る回数そのものを減らす。
  • あえて使いにくい仕様にする暗証番号入力や充電中のロック設定などで、心理的ハードルを高くする。
  • スマートフォンを手元から離す別の部屋やバッグの中などに置いて物理的ハードルを高くし、無意識に手が伸びる状況を減らす。
  • アプリなどで使用時間を客観的に把握する利用時間を可視化して、使い過ぎを自覚する。
  • 「ながらスマホ」をやめる食事や移動など別の行動中は使わないようにして、習慣的な依存を防ぐ。
  • スマートフォン以外のリフレッシュ手段を持つ読書、散歩、ストレッチなど別の選択肢を増やし、スマートフォンに頼らない時間を確保する。

「リラックスする時間」を意識して作る

休日は、意図的にリラックスタイムを作るようにしましょう。副交感神経が優位になることで、心と体の回復が進みやすくなります。

隙間時間でも取り組めるのが「深呼吸」です。ゆっくり5回ほど繰り返すと自律神経が整い、心が落ち着いてきます*8

また、入浴もリラックスに効果的です。38〜40度程度のお湯にゆっくり浸かると緊張がほぐれ、寝付きも良くなります*9

緊張をほぐす深呼吸の方法*8
  1. 椅子や床に楽な姿勢で座り、背すじを軽く伸ばす。
  2. 両手をへその下あたりに置き、息を吐き切る(いやな気持ちもすべて吐き出すイメージで)。
  3. 下腹部がふくらむのを感じながら、鼻からゆっくり息を吸い込む。
  4. 下腹部がへこむのを意識しながら、吸うときの2倍くらいの時間をかけて口から息を吐き出す。

※ポイント:ゆっくり・大きく・深く

軽い運動や散歩を習慣にする

運動をすると一時的に交感神経が優位になりますが、運動後は副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態へと切り替わります。

ただし、ランニングなどハードな運動は交感神経を過度に刺激するため、逆効果になるおそれがあります。休み明けに疲れを残さないためにも、ウォーキングなどの軽い運動を30分ほど行うのがおすすめです。掃除や片付けなどの家事も、体を動かす運動になります。また、テレビを見ながらストレッチをするなど、日常の動作に軽い運動を組み合わせる「ながら運動」も取り入れやすい方法でしょう。

適度な疲労は夜の寝つきを良くする効果もあるため、休み明けのパフォーマンスアップにも役立ちます。

ほんの少しだけ休み明けの準備をする

休日の終わりに、ほんの少しだけ「明日からの予定」を確認する時間を作ってください。あらかじめ見通しを立てておくと、休み明けの不安やストレスがやわらぎ、仕事モードへの切り替えがしやすくなります。

翌日にどんな作業があるのか把握しておくと、気持ちの準備ができ、心理的な負担も軽くなります。無理のない範囲で、このような習慣を取り入れてみるとよいでしょう。

まとめ|疲れをためない働き方は「休み方改革」から始まる

休み明けに疲れが残っている状態が続くと、集中力の低下やミスの増加、さらにはメンタル不調や離職につながることがあります。こうした従業員一人ひとりの不調は、最終的に組織全体の生産性にも影響を及ぼします。

働き方改革が進む今こそ、「どう働くか」だけでなく「どう休むか」にも目を向けるべきでしょう。正しく休むことは決してサボりではなく、パフォーマンスを高めるための「自己投資」であり、組織にとっては「経営投資」でもあります。

この機会に、働き方改革とあわせて「休み方改革」を健康経営の柱に取り入れてみてはいかがでしょうか。従業員が心身ともにアップデートされた状態で仕事に向き合える環境こそが、企業の未来をより明るいものにするはずです。

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この記事を書いた人

中西 真理

公立大学薬学部卒。薬剤師。薬学修士。医薬品卸にて一般の方や医療従事者向けの情報作成に従事。その後、調剤薬局に勤務。現在は、フリーライターとして主に病気や薬に関する記事を執筆。

参考資料

*1
出所)PR TIMES「プレスリリース>キリンホールディングス株式会社>KIRIN「現代人の疲労に関する調査」を実施 90.3%の社会人が悩んでいるのは「疲労」に加えて「疲労感」」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000165482.html
*2
出所)沢井製薬 サワイ健康推進課「予防知識>季節のテーマ>「寝だめ」の思わぬ落とし穴!?不規則な睡眠が招く社会的時差ぼけ(ソーシャルジェットラグ)とは」
https://kenko.sawai.co.jp/theme/202505.html
*3
出所)セイコーウオッチ「Grand Seiko>ご使用方法>ご使用方法(9F86の場合)>世界の主な地域の時差一覧」
https://www.grand-seiko.com/instructions/html/GS_9F_ja/AGFISYiugiwkxp
*4
出所)横浜市「健康・医療・福祉>健康・医療>こころの健康>こころの健康に関する相談・情報>こころの健康を保つ工夫>お酒と睡眠~「眠るための飲酒」は避けましょう~」
https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/kenko-iryo/kokoro/kokorosoudan/column/20211013162348942.html
*5
出所)大正製薬「ニュースレター>ニュースレター(2025)>宴会シーズン突入、「二日酔い」になりたくない!医師に聞く“翌日のパフォーマンスを下げない”お酒の飲み方」
https://www.taisho.co.jp/company/newsletter/2025/20251202006587/
*6大正製薬製品情報サイト「リポビタン>大正製薬お役立ちコラム>疲れに効くコラム>『パワーナップ』昼寝効果で疲労回復する方法」
https://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/166/
*7
出所)沢井製薬 サワイ健康推進課「予防知識>季節のテーマ>原因はスマートフォンの使い過ぎ!?「脳過労」を防ぐデジタルデトックス術」
https://kenko.sawai.co.jp/theme/202401.html
*8
出所)藤田医科大学地域包括ケア中核センター「ふじたまちかど保健室>リモートまちかど保健室>心と体のリラックス法」
https://www.fujita-hu.ac.jp/~chuukaku/machikado/remotemachikado/kokorokaradarirax/index.html
*9
出所)第一三共ヘルスケア くすりと健康の情報局「セルフケアお役立ち情報>寝不足の悪習慣から抜け出すためのセルフケア」
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/selfcare/goodsleep-02/#d04


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