2022年9月、株式会社陣中様にて新社屋建設に伴う移転プロジェクトが始まりました。新しく社屋を建てるという会社の一大プロジェクトをより良いものにするべく、ウチダシステムズでは1年間に渡って移転のご支援をさせていただきました。
今回はその中でも、移転プロジェクト「Gettan!!(ゲッタン) * Project」を当社のコンサルティングサービス「VECTOR-MOVE(ベクトルムーブ)」で伴走させていただいた内容と、プロジェクトメンバーの皆さまの感想をインタビュー形式でお届けいたします。
*Gettan=プロジェクト名称。Get(掴む)tan(牛タン)から、「牛タンでチャンスを掴む!」というネーミング。
プロフィール
株式会社陣中
所在地:宮城県名取市閖上東三丁目9-1
事業内容:牛タンをはじめとする食肉製品の製造・販売
Web:https://www.jinchu.jp/
高橋 裕子 様(執行役員 総務部長)
佐藤 有華 様(総務部 HR課 主任)
今井 佳子 様(店長 [店舗勤務] )
※2023年インタビュー時、右から
移転を社史に残る一大プロジェクトにしたい
ー今回のプロジェクトの実施背景を教えてください。
高橋様:新社屋建設と移転ということで、ただ引越すのはもったいないと思ったのがきっかけです。この機会に風土づくりや組織づくりを紐づけて何かしたいなと思い、次の世代のメンバーを中心に今回のプロジェクトを立ち上げました。オフィスのルールなどを作って発表していく場があったのですが、それをメンバーで乗り切って、ひとつのことをやり切ったという自信を糧に成長してほしいなという期待もありました。
・トップインタビュー
・他社オフィス見学会
・ワークプレイスサーベイ
・プロジェクト名、コンセプト策定
・課題、目指す姿の検討ワークショップ
・運用検討ワークショップ(家具デザイン検討、オフィス利用ガイド作成等)
・社員や家族へオフィスお披露目イベント
・移転後の残課題対応、改善フォロー
プロジェクトメンバーの不安と期待
ープロジェクトメンバーを選出したときの皆さんの反応はいかがでしたか?
佐藤様:1年前は自分の業務とプロジェクトとの両立、今まで一緒に仕事したことがないメンバーをまとめていけるかなど、不安な部分が大きかったです。最初からプロジェクトリーダーになって欲しいと言われていたましたが、先輩社員や歴の長い社員、役職メンバーもいたので。
高橋様:メンバー選定で声をかけたときは、全員「自信がない」「私で良いですか?」というメンバーが多く、私自身も正直少し不安でした。ただ、自信がないのは経験がないということ。経験すれば自信はついていくと思っていたので、ぜひやって欲しいとお願いしました。
自ら発信すること、モノづくりをすることの難しさ
ープロジェクト期間中、それぞれのチームリーダーとして印象的だったことや難しかったことはありましたか?
佐藤様:「Gettan!!」というプロジェクトが1年続いたこと、そして社員に認知されていることが嬉しかったです。Gettan!!という名前がついたときから、名前の由来を発信したり会議室をプロジェクト名で予約したりするという、地道な活動が認知につながったと思っています。いいネーミングで社員にも良い影響を与えられたと感じています。
一方で、今回のGettan!!メンバーで選出されたのは真面目で物静かなスタッフが多く、自ら何かを発信して新しいオフィスをつくっていくことに対して難しさを感じていました。ただ、「自分のことは棚にあげて議論しよう」とか「意見に対して批判しない」などをミーティングのルールにすることで、心理的安全性が確保されてその場の意見が出やすくなっていると感じました。 途中厳しいことや振出しに戻ることがあっても、みんな決して投げ出したりマイナスな感情にとらわれたりすることなく最後までやり抜くことができたと思います。
今井様:私は”清潔感チーム”で、食の会社として清潔に対する感度や意識を高める活動や、働きやすい職場環境をつくる役割でした。意見をまとめて、すべての職場でいざ実践という段階になった時に、どう進めればいいか・次の行動をどのようにしたら良いのかを決めることが難しかったです。次を想像すると上手くアクションができなくて。同じような内容を繰り返し考えていた打合せが何度かあり、そこがいちばん悩みました。
結果としては、理想に向かって実際に自分たちが出来ることを小さいことからコツコツやっていく重要さに気づけましたね。みんなとの話し合いがいちばん大切だと思いました。
自身とメンバーの成長を振り返って
ープロジェクトを終えて、ご自身やメンバーの変化で感じたことはありましたか?
佐藤様:今までは受け身だったスタッフも、後半では自分から手を挙げて発言したり率先して活動してくれたりする人が増えたと思います。少人数のGettan!!プロジェクトで発言を繰り返すことで「言ってもいいんだ」という安心感や、自分の発言が採用されるという経験ができました。
今井様:他にも、ハプニングがあってもおおらかな気持ちでいられるようになりました。苦しかった思いや経験を積んだからこその気持ちの成長であり、変化だと思います。
高橋様:実務的な話でいうと、メンバーはプロジェクトでの議題を持ち帰り、周りの社員からの意見や提案を受けてまた持ち寄る、ということが出来るようになりましたね。今までそういった仕事をさせてこなかったので、本人たちにとっても刺激になったし、成長になったと思います。
今井様:たしかに、部門間で他部署の仕事への理解が深まったと思います。
佐藤様:本社は男性比率が高いのですが、今回のプロジェクトメンバーが女性だけという選出は大胆な選択だと思いました。結果として何かを企画し実施するということができたので、もっと女性が活躍できるきっかけになれたのではという実感があります。
ー会社に対する意識は変わりましたか?
今井様:会社のことは、今まで以上に好きになりました。メンバーに対しても、より絆は深まり愛情たっぷりになりましたね。
佐藤様:入社当初から、チャレンジ精神や「やってみたい!」という気持ちを後押ししてくれるのがいいところだと思っていまいした。Gettan!!プロジェクトでも、それが再確認できて良かったです。
これで終わりにしない、経験を活かして次のステップへ
ーウチダシステムズへのご感想もお願いします!
今井様:このような体験はなかなか出来ないので、貴重な機会でした。みんなでひとつの物を作り上げることが出来た経験にも感動しましたね。
高橋様:どっぷり会社にいると俯瞰して会社を見ることが難しいし、一人ひとりの力量を決めてしまいがちなところがありました。ウチダシステムズさんにお願いすることで、その壁を乗り越えられた感覚があります。 ファシリテーション面でも社内ではできないような進め方をしてくれたので、メンバーが足元だけでなく俯瞰して会社を見ることができたのは本人たちのいい経験になったと思います。
ー今後ご自身の業務や、会社としての活動の中でやっていきたいことがあれば教えてください。
佐藤様:人事部として社員と面談することはありますが、他部署のスタッフと何かを作り上げる経験はGettan!!プロジェクトが初めてだったので、今後も陣中をより良くするため、陣中愛をもって働いてもらうために、イベントや研修などの案を出して取り組んでいきたいです。
今井様:1年間このプロジェクトに携われたことで、会社目線としてどうなるべきなのかという、物の見方を変えることが出来ました。これからは自分のリーダーシップ+会社としての物の見方を意識したいと思っています。
高橋様:社長やプロジェクトメンバーの上司からは、メンバーに対して「社内に元気を撒いているように見えた」「積極性が出た」「成長を感じる」というような話を聞けたので、このメンバーでプロジェクトをやれたことは成果のあることだったと思います。ただこれで終わりにしたくはなくて、みなさん個人の経験と、会社としてプロジェクトが成功したという経験を活かして、次のステップとしてまたこのようなプロジェクトを立ち上げていきたいと思います。
インタビュー動画
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