慶應義塾大学の山本勲教授による研究では、女性正社員比率が高い企業ほど利益率が上がる傾向があるが、これには複数の理由がある。
イノベーションの促進が一因と考えられる一方で、女性の賃金が低かったために経費を抑えられた可能性も示唆される。
しかし、2010年代には女性正社員比率と業績の明確な関連性は見いだせず、賃金水準の改善が進んでいる可能性がある。
また、管理職においては女性比率が高いと生産性の向上につながるという結果が出ている。
多様性に関する研究では、長期的なイノベーション促進や生産性向上の効果に加えて、適切な運用が不可欠であることも強調されている。
「認知的多様性」に注目し、個々の能力に応じたキャリア形成が求められている。
また、人的資本経営が業績向上に寄与していることも明らかになっており、客観的なデータ分析と情報開示の重要性が指摘されている。
日本の将来的な経済発展のためにも、多様性の尊重と活用が鍵となりそうだ。
出典 : 女性活用は企業の業績を向上させるか|機関誌Works 特集| https://www.works-i.com/works/special/no190/women-leaders-04.html
