そしきLab編集部 我々の働き方は大きく変化している。かつての労働市場が「転職市場」として進化し、転職が一般的な選択肢となった。これは労働者の考え方の変化と、実際に転職によって年収が増加するというデータに裏打ちされている。
しかし、今注目すべきは転職活動における「辞めた理由」ではなく、なぜ多くの人が現在の職場を「辞めない」のかという問いである。若手社会人の中では「辞めない理由」を直接伝えている人は少数派だという。多くの場合、そもそもその理由を尋ねられることすらない。
これからの時代において、「辞めない」という選択をすることが、むしろ特筆すべき行動となるかもしれない。個人と組織の関係は、一人ひとりが「なぜここにいるのか」を明確に語れる職場へと変わっていくべきだ。そんな「辞めない理由」に真摯に耳を傾けることが、働く個人の満足感を高め、持続可能な働き方と真のキャリア自律へとつながっていくのである。
出典 : 「辞めない理由」は見えているか？―“静かな選択”Quiet Committing を捉える｜研究プロジェクト｜ https://www.works-i.com/research/project/whytheystay/found/detail001.html