そしきLab編集部 2020年第4四半期、世界の空室率が10bps上昇し、16.8%に達しました。特にヨーロッパと北アメリカでの空室率が上昇していますが、アジア太平洋地域では低下傾向にあります。アメリカでは記録的に低い新規着工があり、2025年にはヨーロッパと北アメリカでの新規供給が減少する見込みです。
これにより、今後12ヶ月で両地域の空室率がピークに達し、その後減少に転じることが予想されます。新しいオフィススペースの市場投入が少なく、より魅力的でない建物や立地に空室が集中するため、最良のスペースを巡る競争はさらに激しくなるでしょう。
短期的には、オフィス出勤の義務化が世界的に進み、平均して週4日の勤務体制が続くことが予測される一方で、多くの企業が人員増のための職場環境の必要性を明確に認識し始めています。その結果、不動産に関する意思決定を行う不動産部門のリーダーが増加すると見込まれます。
長期的には、出勤率の上昇に伴い、より多くのスペースが必要となります。高品質な市街地中心部のスペースが限られ、新規建設が少なくなるアメリカとヨーロッパでは、良いスペースを確保する競争が続きます。これに対して企業は、将来の拡張を見越した柔軟性ある戦略を決定し、積極的に取り組む必要があります。
出典 : Office https://www.us.jll.com/en/trends-and-insights/research/global/gmp/office
