三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、同質性からの脱却と多様性推進に向けて一歩を踏み出している。
男性管理職の意識改革や、旧来のコース別人事制度を廃止するなど、性別に応じた不平等を無くす動きを加速している。
女性が全従業員の55%を占めながらも、役員等の上層部に占める割合はわずか6%に留まり、給与水準でも男性と比較して58.4と大きな格差が存在していた。
国行昌裕CHROは、銀行業界の危機的状況が組織変革のきっかけとなり、女性を含む全社員の可能性を最大限に活かすことが生き残りの鍵であると語る。
DEIフォーラムの開催や育児休業の推奨、人事運営の改善などを通じて、実質的な平等に向けた具体的な施策を展開。
女性に対する意識改革だけでなく、男性にも「共育て」の観念を広め、育休をとることで家庭と仕事両方に真剣に取り組む価値を説いている。
また、國行氏自身も、「時間に制約のある人を配属する壁」を乗り越えるための新たな意識を持ってチャレンジしており、多様性を尊重する企業文化の醸成に努めている。
これにより、部門長や後任候補に多様な人材を育て、男女問わずリーダーシップと多角的思考を持った人材を輩出する環境を作り上げている。
多種多様な才能を組織に取り込むことは、MUFGの未来を切り開くために不可欠な戦略であり、その挑戦はこれからも続く。
出典 : MUFG/同質的な集団は衰退する 経営陣が危機意識共有しダイバーシティ推進|機関誌Works 特集| https://www.works-i.com/works/special/no190/women-leaders-13.html
