企業は才能の確保とリテンション、リスク管理、持続可能性への配慮、デジタル化された職場環境の支援といったニーズに応えるために、不動産ポートフォリオと立地戦略を見直しています。
未来に何が起こるかは分かりませんが、事前に数々のシナリオを用意しておくことが重要です。これにより、柔軟で俊敏な戦略が備えられます。
たとえばあるグローバル金融サービス企業は、データ駆動型のポートフォリオ戦略を活用して、ハイブリッドワークの実施による大幅な流動資産を生み出しました。
パンデミック後の不動産の保持や解放、ダウンサイズをどう決定するかという課題に直面した同社は、JLLのコンサルティング専門家とパートナーシップを組んで、単純な平均値を超えた実際の出席データを分析しました。
この科学的アプローチにより、ピーク時の出席率は65%に達したものの、その利用率が稀であったことが明らかになりました。ほとんどの場合、出席率は36%に近いものでした。
このデータに基づく立地とポートフォリオ戦略を採用した結果、同社は年間1億2000万ドルの節約を達成し、フットプリントを200万平方フィート減らしました。
これにより解放された資本は、過去のスペースの半分のサイズになる現代的な施設への本社移転に活用され、短期のコスト効率と長期のビジネスの柔軟性を同時に満たすことができました。
出典 : The flight to quality real estate takes off https://www.jll.com/en-us/insights/the-flight-to-quality-real-estate-takes-off
