当たり前のように私たちの生活に溶け込んでいる禅ですが、禅とは一体何なのでしょうか。
この問いに、仏教学者であり曹洞宗の僧侶でもある石井清純氏が答えます。坐禅や厳しい修行のイメージがある禅ですが、実は大乗仏教の一派として衆生を救済するために生まれました。
「私たちは既に仏である」という思想が基盤にあり、禅は知識階級を中心に広がり、日本にも伝わりました。
禅宗は日常生活全てを修行とする革新的なアプローチを取り、庶民にも広がっていきました。
ありのままの自分を受け入れる、現実と自己を肯定する思想は、今なお私たちの文化や生活に根ざし、心の拠り所となっています。
出典 : 禅|機関誌Works 連載| https://www.works-i.com/works/series/academia/detail028.html