南米に位置し、カリブ海に関連を持つ小国ガイアナは、持続可能な開発を目指しながら化石燃料の富を活かそうと挑戦しています。
2009年には気候変動と戦うための先進的な低炭素開発戦略(LCDS)を立ち上げ、その自然資源の価値を認めて、経済成長の新しい道を模索しました。
2015年に巨大な石油資源が発見されたことで、ガイアナは急速に経済成長の可能性を手に入れましたが、環境への取り組みを更新・強化し、LCDS 2030を策定しました。
この戦略では、森林を通じて持続可能な林業と炭素クレジットの収入を生み出し、化石燃料の収益を再生可能エネルギー事業や気候に強い農業等に投資することで、経済成長と環境保護の両立を目指しています。
具体的には、ガイアナはプライベートセクターから森林保全に基づく国際的な炭素クレジットの販売契約を結んだり、2030年までに国土の30%を保護区域にするという野心的な目標を掲げています。
また、LCDS実施の統治フレームワークは、政府、市民社会、先住民組織、民間企業、学術界の代表者が参加する多角的な意思決定モデルを提供します。
ガイアナが世界に示したこの先進的なモデルは、開発途上国が経済開発と環境保全を両立させる新しい道を切り拓く手本となり得ます。
出典 : Guyana’s low-carbon model for resource-led development https://www.atlanticcouncil.org/blogs/energysource/guyanas-low-carbon-model-for-resource-led-development/