国際比較は非常に難しく、特に世界の異なる地域の市場を対比する場合、経済発展の段階や文化的要素、金融市場の成熟度や透明性に大きな違いがあります。
しかし、これらの相違や特異性を考慮に入れることで、地域を超えたテーマやトレンドを評価することには価値があるとされています。
商業不動産業界では、世界の異なる地域でのセクターの多様性に関する比較が重要な洞察を提供します。
例えば、JLLによると2016年にはアメリカを中心に、アメリカ大陸の不動産ファンドの60%がオフィスや小売資産に投資されていました。
対照的にアジア太平洋地域では、オフィスや小売物件への投資が83%を占めていましたが、2019年には両セクターの投資比率は68%に減少しました。
2024年には、アジア太平洋地域の商業不動産市場はより多様化。産業や物流資産だけでファンドの37%を占め、住居部門が16%に上りました。
オフィスへの投資比率は38%にとどまり、小売資産の割合はわずか7%にまで下がりました。
ただし、このデータは開発市場に特化した少数のファンドに基づくもので、特に日本とオーストラリアの市場が含まれています。
出典 : The View | Asia’s commercial property market growing in diversity and complexity https://amp.scmp.com/opinion/asia-opinion/article/3302626/asias-commercial-property-market-growing-diversity-and-complexity